ドクターX (2019) : 最終回! ニコラス丹下まさかの急変? 修正大血管転位か?

ドクターX (2019) : 最終回! ニコラス丹下まさかの急変? 修正大血管転位か?

 毎週木曜21時から放送されている『ドクターX ~外科医・大門未知子~』はテレビ朝日開局60周年記念ということもあり、より外部ゲストも豊富な作り込まれた構成で視聴率も15-20%近くをキープしており今回も大人気ドラマとなっています。

 さて、12月5日木曜日に放送された『第8話』では”元ミス東帝大”で”失敗しないプリンセス”と称される中山麻里亜(松本まりか)と大門未知子(米倉涼子)の対立が描かれました(視聴率17.4%)。次回予告では、ロックスター九藤勇次(宇崎竜童)が登場し、後腹膜肉腫ステージⅢが判明するという展開になっています。しかし予告ではもう一つ、急変と思われるシーンが描かれていました。

ニコラス丹下です。予告編の最後のシーンですが、ニコラス丹下が胸を押さえて倒れるシーンが描写されています。
その直後には、AIが鑑別疾患を挙げている場面が映し出されています。


A 修正大血管転位症 86%
B 僧帽弁閉鎖不全症 6%
C 心房中隔欠損 4%
D その他 4%

この情報によるとニコラス丹下が『修正大血管転位』で急変したということでしょうか。
第8話の劇中では、大門未知子がパソコンで心臓の画像を熱心に見ている場面がありました。

この画像も『修正大血管転位』です。(!!!)
今後どういった展開になるかわかりませんが、ニコラス丹下が『修正大血管転位』で倒れてしまうという展開が予想されます。(完全に予想です)
(次回が第9話で、スケジュールのことを考えるとそろそろ今期最終話なのではと想像してしまいます。。→追記:ついに最終回ということでした!
仮にニコラス丹下と関係なくとも、何かしらの伏線であることは間違いないので、今回は急展開に備えて『修正大血管転位』について紹介したいと思います。

修正大血管転位症とは?

 通常、心臓の血流の動きは
全身→大静脈→右心房→右心室→肺→左心房→左心室→大動脈→全身
 という流れになっています。右心室は肺へ血液を送り出すポンプの役割、左心室は全身へ血液を送り出すポンプの役割を担っています。
 肺に比べて全身に血液を送り出すためには相当のパワーが必要です。左心室から大動脈に血液を送り出すパワーは、右心室から肺動脈に血液を送り出すパワーの倍以上になります。そのため、通常であれば心臓は右心室よりも左心室のほうが筋肉が分厚くできています。


 しかし、稀に機能的に右心室と左心室が入れ替わった状態で生まれてくる場合があります。この状態を『修正大血管転位』といいます。

Heart 2012/12 Vol.2 No.12 p22より

 血液の流れは、全身→大静脈→右心房→右側にある左心室→肺→左心房→左側にある右心室→大動脈→全身、となり、左右の心房・心室の関係が入れ替わっているものの、静脈血が肺で酸素化されて心臓に戻り、再び全身へ送り出されるという正常の血行動態になっています。大動脈と肺動脈の位置が逆になって右室から大動脈へ、左室から肺動脈へとつながっている『大血管転位症』という先天性心疾患がありますが、修正大血管転位では、大動脈と肺動脈の大血管に加え、心房と心室の位置も逆になっており血液の流れ自体は修正されているのです。

 そのため、症状も治療も必要なく、成人になるまで発見されないケースも稀にあります。しかし、血液を送り出すパワーも入れ替わった状態なので、全身への循環を支える右心室(本来ならパワーの強い左心室であるべき)が長年の負担に耐えられなくなりポンプが機能不全になってしまうことがあります。
また、心室中隔欠損や肺動脈狭窄を合併する例があり、それぞれ症状が生じることがあります。さらに、心房と心室が本来とことなる状態でつながっているため、不整脈の原因にもなります。

修正大血管転位症の治療法

 修正大血管転位の治療法としては従来法としてフォンタン手術、生理学的修復術、ラステリ法などがあります。しかし、いずれもしばらくして心不全などで亡くなったり、生活の質が悪化したりするなどで重大な難点がみられました。そこで心室が入れ替わった状態を解除する解剖学的根治術が考案され、その手術をダブルスイッチ術と呼んでいます。ダブルスイッチ手術では、心房レベルの血流と、大血管レベルでの血流を同時に入れ替える手術で、右側にある左心室から大動脈へ血流が流れるように変換します。

Heart 2012/12 Vol.2 No.12 p22より

 大動脈移転術と心房内血流転換術を組み合わせたダブルスイッチ術は、非常に複雑で技術的に難易度が高い一方、正常心臓同等の心機能を目指す術式であり、生涯に渡って高い運動能力を保つことができると期待されています。

 非常に難易度の高い大掛かりな手術ですから、もしも今後の展開で修正大血管転位の手術シーンが描写されるとしたら、大門未知子ならダブルスイッチ術を選択する可能性もあり得るのではないでしょうか!!

ますます今後の展開が楽しみですね!