インフルエンザ流行注意! 知っておきたい事実まとめ

インフルエンザ流行注意! 知っておきたい事実まとめ

いよいよインフルエンザが流行する季節となってきました。今回はインフルエンザについて、もしかしたらあまり知られていないかもしれない内容をピックアップしました。チェックしてみてください。

インフルエンザの検査キットが陰性でも安心はできない

 
 インフルエンザ迅速診断キットは陽性であれば、ほぼ「インフルエンザに感染した」と言えますが、検査の感度が低いために診断の除外はできません。
疑いが高い場合に検査を実施して陽性であることを確かめることに意味はありますが、除外目的に検査をするのはナンセンスです。
迅速診断キットの感度は60~70%、特異度は97~99%と報告されています。
特に発症12時間以内と36時間以降は検査感度が低く、本当は陽性なのに陰性と間違って結果がでることが多くなると報告されています。
(※大規模な臨床試験での研究結果はまだなし)
迅速診断キットを省略して診断することも多いです。
 

解熱鎮痛薬としてはアセトアミノフェンを使用する。バファリンはだめ。

 
 解熱剤の使用の際、アスピリン(商品名:バファリン®など)、メフェナム酸(ポンタール®など)、ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン®など)は使用してはいけません。特に小児において、インフルエンザ脳症などの中枢神経合併症をきたす可能性があります。成人のインフルエンザでのこれらの処方による中枢神経合併症の増加などの確実な証拠はありませんが、理論的に考えてリスクがあるだろうという理由からこれらの処方を忌避しているのが現状です。
インフルエンザに使用できる解熱剤はアセトアミノフェン(カロナール®、アンヒバ坐剤®、アルピニー坐剤®など)です。熱が出たから家にある解熱剤をとりあえず飲んでみようというのはリスクに繋がりますので、成分を確認してください。
 

抗インフルエンザ薬の効果は1-2日解熱と症状軽快を早めること

 
 おそらくクリニックを受診すると当たり前のように処方される抗インフルエンザ薬ですがどのくらい効果があるのでしょうか。
発症から抗インフルエンザ薬を48時間以内に開始すると、1-2日程度、解熱と症状軽快までの期間が早くなります。
基本的に健常人であれば自然治癒し、平均的には3~4日で解熱し、長くても1週間以内に軽快するので、「劇的な効果」というわけではないように思えますが、心・肺・肝・腎疾患や糖尿病や免疫不全などの合併症リスクのある患者、高齢者、入院患者などでは投与のメリットがあると考えられ、インフルエンザ発症から48時間以内の抗インフルエンザ薬の開始が推奨されています。
 

日本と欧米ではインフルエンザに対する認識が若干異なる

 
 48時間以内のノイラミニダーゼ阻害薬(抗インフルエンザ薬)の投与達成率は90%以上と言われています。一方で、アメリカでは30%程度です。なぜでしょうか。
これはインフルエンザへの認識や対応が異なっているためです。日本では、インフルエンザに感染した可能性がある場合はすぐにクリニックを受診して抗インフルエンザ薬を処方してもらいます。一方で、欧米では「家で安静にする」というのが一般的のようで、多くのクリニックや病院のホームページでは”Stay home, rest, drink plenty of fluids and take acetaminophen for fever and muscle aches.”などというように、安静にして水分補給をしっかりするように促しています。基本的に改善しなかったら受診するようにという指示です。
このようにインフルエンザの捉え方に違いがあります。日本のインフルエンザ対応は、迅速であるためにインフルエンザ関連の死亡率は世界的にみても低いです。一方、病院を受診するために外出するケースもその分多いので、感染拡大にも関連していると考え方もあり、このように、日本と欧米でどちらの対応が正しいのかは言い切れませんので、今後の研究が必要と考えられます。
 
 
以上です!
ドクターズカフェでは他にもインフルエンザについての記事がいくつかありますのでチェックしてみてください。
『ワクチンを打たないと、インフルにかかる確率は◯◯%!?』