飲酒による発がんリスクはタバコ◯◯本分?

飲酒による発がんリスクはタバコ◯◯本分?
喫煙による発がんのリスクはよく知られていますが、飲酒による発がんのリスクはあまり知られていないように思います。しかし、飲酒によって発がんのリスクが上昇することは事実としてあり、しっかり認識することが大切です。
今回紹介するのは、飲酒による発がんリスクは、たばこに例えると一体何本分なのか、という研究です。
 
データとしては、イギリスの発がん生涯リスクのデータや、喫煙や飲酒に関連する癌の罹患数やリスクに関するデータなどを解析して検討しています。
 
解析の結果、ワイン1本/週の摂取によって、非喫煙者における生涯の発がんリスクが男性で1.0%、女性で1.4%上昇することがわかりました。

これらの発がんのリスクの上昇は男性では中咽頭、食道、大腸、肝臓などが主でしたが、女性では乳がんが半分以上を占めました。
 
さらにこの発がんリスクをわかりやすく「たばこ何本分と同等なのか」を算出しており、ワイン1本/週による発がんリスクの上昇は、男性でたばこ5本/週、女性で10本/週と同等であることがわかりました。
 
また、アルコールによる発がんリスクは、飲酒量が増加するに伴って男女差が発生することがわかりました。
ワイン3本/週の摂取によって発がんリスクは男性で1.9%、女性で3.6%上昇するということでした。
喫煙量に換算して計算すると、ワイン3本/週の摂取によるリスクは、男性でたばこ8本/週、女性でたばこ23本/週であることがわかりました。
 
解析対象が日本人ではないので、多少の差があると思います。またアルコールに関しては個人差もあるので一概に評価することは難しいですし、またアルコールによって発生する癌と喫煙によって発生する癌は種類も異なるので、必ずしも「同等」ではありませんが、すべて含めて考えても、アルコールによる生涯の発がんリスクをたばこに例えるというのは、アルコールでも発がんリスクが上がるということをわかりやすく表現しており、新鮮に感じました。是非日常の参考にしてみてください。
 
BMC Public Health. 2019 Mar 28;19(1):316.