小児のアトピー性皮膚炎の弊害

小児のアトピー性皮膚炎の弊害

アトピー性皮膚炎の痒みは、眠りにつけなかったりなど、睡眠を妨げると考えられています。

大人にももちろんですが、小児にとっての睡眠は、成長や健康において非常に重要な行為です。学力などにも関わるものです。そこで、著者らは、ADの活アトピー性皮膚炎の重症度が、小児期の様々な時点の睡眠時間と睡眠の質に与える影響を調べるために、今回の検討をしています。

アトピー性皮膚炎の重症度については、「問題なし」「軽症」「非常に悪い」「極めて悪い」の中から当てはまるものを選ぶ方法です。


 睡眠時間に関する調査は、30カ月、42カ月、57カ月、69カ月、81カ月、115カ月、140カ月、186カ月の時点で計8回行った。2歳から7歳までの期間は昼寝に関する調査も行い、夜間の睡眠との合計時間を調べています。

 睡眠の質の調査は、30カ月、42カ月、57カ月、69カ月、81カ月、115カ月の時点で計6回行っています。


 夜間の睡眠時間の平均値は、アトピー性皮膚炎患者とアトピー性皮膚炎を報告したことがない小児の間で、共変数で補正しても両群の睡眠時間の差は0分でした。

 アトピー性皮膚炎患者では、どの調査時点でも睡眠の質が低かったです。オッズ比は1.48(1.33-1.66)だった。これはアトピー性皮膚炎だけで、喘息とアレルギー性鼻炎がない小児の場合だが、どちらかを合併している小児の場合は、オッズ比1.79(1.54-2.09)と更に悪い結果です。また、アトピー性皮膚炎ではないが、喘息またはアレルギー性鼻炎がある小児の場合もオッズ比は1.42(1.26-1.62)と睡眠の質が悪い結果です。

 これらの結果から、アトピー性皮膚炎、並びにアレルギー疾患は、小児期を通じて、睡眠の質の低下に関係していることがわかりました。

睡眠時間短縮がないことは少し驚きですが、やはり睡眠の質が落ちることは小児期においてよろしくない結果でしょう。

お母さんやお父さんは、お子さんがアレルギー疾患が疑われたら専門的な医療機関を受診して十分なコントロールをすることが、将来の成長も助けることになるかもしれません。