二日酔い対策「まずはビール」でOK?

二日酔い対策「まずはビール」でOK?

3月末といえば送別会、4月に入れば歓迎会ということで、飲み会の頻度が多くなるシーズンになってきましたね。
あんまり飲み会が多かったり、飲み過ぎてしまった翌日に厄介なのが「二日酔い」
あまりにひどいと翌日の活動に支障をきたしますよね。

実は二日酔いを予防するためには「ビールを最初に飲んだほうが良い」という都市伝説があります。日本では「まず一杯目はビール」という方が多いですが、海外でも「ワインの次にビールを飲むと気持ち悪くなる。ビールを先に飲むと気持ちが良くなる」などという言い伝えがあるようです。

今回はこの「ビールは先に飲むべき」説を検証した医学論文があったので紹介したいと思います。

研究はビール王国のドイツで行われました。
参加者は19-40歳の90人。この90人を、

①最初にビール約1.4Lを飲んで、次にワイン約4杯を飲むグループ
②最初にワイン約4杯を飲んで、次にビール約1.4L飲むグループ
③ビールまたはワインだけを飲むグループ

の3つのグループに分けて検討しています。
この試験ではさらにクロスオーバーデザインというのを適用しており、1週間後に、ビールを先に飲んだグループ、ワインを先に飲んだグループは、それぞれ最初と逆の順序で同じ量のアルコールを摂取して再度検証しています。

 

論文本文中のFigureより引用

 

もちろん試験は安全に施行され、呼気のアルコール濃度を定期的に測定してモニターし、試験終了後は十分量の水分を摂取させているようです。

参加者には試験の翌日に二日酔いについて尋ね、疲労、頭痛、めまい、吐き気、心拍数、食欲低下などの因子に基づいた”Acute Hangover Scale” を算出して、二日酔いの程度について検討しています。

結果はというと、3つのグループいずれにおいても飲む順序による二日酔いの程度の差は認められませんでした。
二日酔いの程度については、統計学的には有意ではなかったが、女性の方が若干頻度が高い傾向があるという結果がでました。
その他、二日酔いの程度を予測しうる因子としては、血液検査や尿検査、年齢など、いずれも有用なものはありませんでした。唯一、二日酔いの程度と関連が認められたのは、「嘔吐」と「自己認識による酩酊度合い」でした。

ということで、「ビールを先に飲んでも、ワインを先に飲んでも変わらない」という結果でした。人種が違うので日本で検証したらまた異なる結果になるかもしれませんが、翌日に二日酔いの酷さを予測できる情報としては、「気持ち悪いか」「自分が酔っていると感じるか」の2つが有意ということでした。まあ、妥当ですね。

なかなか衝撃的な医学論文でした。
とはいえ、医学的・統計学的にしっかり証明されたということで、

・ビールを先に飲んでも、ワインを先に飲んでも二日酔いの頻度は変わらない
・気持ち悪くなったり、自分が酔っているなと感じたりしたらそれはひどい二日酔いとなるリスク

はこの研究から確実に言えることですね。

送別会、歓迎会シーズンとなりますが、みなさん参考にしてみてください!
いずれにせよ、飲み過ぎには注意しましょう。

Am J Clin Nutr. 2019 Feb 1;109(2):345-352.