ダイエットには朝食も食べたほうが良い!は嘘?
- 2019.02.21
- 日常診療の落とし穴

皆さん、ダイエットをしている方、気になっている方多いと思います。
今回の論文は、よく言われている、朝食を抜いたほうがむしろ太る といったことが正しいのかどうかについてのものです。
よくいわれていたのは、朝食を抜くと、それ以降の食事摂取におけるカロリー摂取が増えるといった推測がありましたが、そうではないという報告が増えてきており、単純にカロリーがが増えるためダイエットには寄与しないという考えです。
対象には、小児や青少年、糖尿病や過食症などの患者を除外としています。朝食摂取群と比較して、非摂取群は体重は平均で0.42kg減少していたようです。朝食抜きの群に比べ、朝食摂取群は1日の摂取エネルギーは平均して約260kcal多く、朝食を抜くことにより、その後の食事でカロリー摂取が増えるという推測はないことが示唆されました。
ダイエットに対して、朝食摂取を奨めることが必ずにも良いことではないかもしれません。
私はダイエットは慢性的にしておりますが、単純に朝時間がなく食べれていません。もちろん3食平均してバランスよく取ることが大切なのは医師としてもわかりますが、なかなか時間もないですし、難しいのが正直なところです。よく、脂肪を1kg減らすのに7200kcal必要といいますが、それについては論理的に正しいです。故に、朝食を抜くことで1日あたり260kcal減らせるのであれば、ダイエットに寄与する可能性はあります。ただし、摂取する栄養素や、代謝などの関係までは今回の論文では言及されていないため、必ずしも鵜呑みにはできません。ダイエットは栄養学や生化学、代謝などの勉強から始めると結構理解が進み、スムーズにできると私は考えています。
BMJ 2019;364:l42
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