解熱鎮痛薬は正しく選ばないと心筋梗塞のリスクとなる?

解熱鎮痛薬は正しく選ばないと心筋梗塞のリスクとなる?

皆さん、発熱したり鼻水が出たりと、いわゆる「風邪症状」が出たときに毎回病院に行きますか?まずは近くのドラッグストアへ行って市販薬で様子を見る人も多いんではないですか?他にも若い女性であれば、生理痛のときに市販のバファリンやロキソニンを内服して鎮痛していると思います。
多くの市販風邪薬には、解熱鎮痛作用をもつ物質が入っています。大きく分けるとその物質は2種類あって、①非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)②アセトアミノフェン です。特徴と、市販薬の分類は下のようになります

NSAIDsアセトアミノフェン
過敏症の可能性あり喘息持ちは喘息発作のリスク(NSAIDs喘息)腎臓へ負担
胃や腸粘膜に負担
肝臓に負担
他の薬同様アレルギーの可能性はあり
エスタックイブ
パブロンエース
ロキソニンS
イブ
バファリン(風邪EX以外)
ベンザブロックL、IP
コンタックかぜEX
パブロンS、ゴールドルルベンザブロックSコンタックかぜ総合バファリン風邪EX


このうち、ロキソニンなどでよく知られるNSAIDSは、尿中にナトリウム(体の塩分)が排泄されにくくなり、体がむくみやすくなり、心臓に負担がかかったり血圧が上昇するといったリスクがあります。風邪やインフルエンザによる発熱だけでも心血管系に負担がかかったり、発熱に対する反応として心拍数があがったりして心臓に負担がかかりますので、そこにNSAIDsが加わるとダブルパンチということです。

ある論文では、健康人であっても、NSAIDsを使用した人は、使用しなかった1年前と比較して、1週間以内に心筋梗塞を発症するリスクが3倍高かったという報告もあります。これらを踏まえてアメリカの高血圧ガイドライン(AHA)では、できる限りNSAIDsの使用を避けるようにと明記されました。アセトアミノフェンに代替することを推奨していますたしかにNSAIDsは病院でもよく処方しますが、腎臓が悪い方や心臓が悪い方には私は処方しないようにしています。今回ガイドラインに明記され、より認知されていく必要があると思っています。特に冬はそもそも血管が細くなりやすく心筋梗塞のリスクが上がるのでより注意です。

また、インフルエンザにはNSAIDsは推奨されませんので、アセトアミノフェン配合のものを選択したほうが良いです。

市販で買う場合は成分まであまり考えずに買ってしまうと思いますのでこのことを知っているだけで、心構えが変わるのかなと思いますので紹介しました。解熱鎮痛薬は2種類あることを覚えておいてください。

American Heart Association guidline 2017