片頭痛持ちに朗報? 糖尿病発症リスクが低下

片頭痛持ちに朗報? 糖尿病発症リスクが低下

ズキンズキンと痛くて、気持ちも悪くて、もう何もできない…
片頭痛の患者さんは日本人で約800~900万人という報告もあります。

日々の外来で私も数多くの片頭痛の患者さんに出会いますが、片頭痛では激しい頭痛や嘔気に襲われ日常生活の支障を来す例も少なくありません。
今回は、片頭痛と、ある意外な疾患との関連性を示した報告があったので紹介したいと思います。それは…

片頭痛を有する女性は2型糖尿病の発症リスクが低いかも!?

というもの。
片頭痛に関する情報が得られていた女性7万6403人に対して、すでに2型糖尿病と診断されていた2156人を除いた、7万4247人を対象として研究が行われました。1990年から追跡を行い、片頭痛の状態や糖尿病発症の有無などを調べています。

①片頭痛なし(4万9199人)
②活動性の片頭痛あり(7839人)
③過去に片頭痛があったが今は活動性ではない(1万7209人)

の3つのグループに分けて、2型糖尿病の発症率を比較したところ、全体で2372人が薬物療法が必要な2型糖尿病を発症しており、活動性片頭痛患者(②)の2型糖尿病発症リスクは、片頭痛歴が全くない人(①)と比較して、その他のリスク因子を統計学的に考慮しても、有意に低かったことがわかりました。

次に1992-2014年に糖尿病と診断された女性4371人に対して、活動性片頭痛をどの程度有しているが調べました。 糖尿病の診断の24年前から、22年後までの活動性片頭痛の有病率を解析したところ、診断24年前では22%、診断時点では11%であり、有病率が徐々に低下することがわかりました。糖尿病と診断されてから、それ以降の片頭痛有病率については、11%程度で横ばいで推移したとのことです。

メカニズムはまだまだ不明ですが、活動性片頭痛がある女性は2型糖尿病の発症リスクが低いということ、また、2型糖尿病を発症するまで活動性片頭痛の有病率は低下するということがわかったという報告でした。

7万人以上ものデータを用いて、1990年から追跡を行って解析を行ったという、非常に規模の大きな研究ですね。 一体どういうメカニズムで、片頭痛と糖尿病が結びつくのか、非常に不思議で興味深いところです。
今後のさらなる解析に期待しましょう!

JAMA Neurol. 2018 Dec 17.